恵ライド 七日目 宗像大社
いよいよ、父の供養の日を迎えました。
まずは、父の自転車供養(お上人さんがそう名付けた)へ。
納骨堂で父の遺骨を前にしても、もう涙は出ませんでした。
悲しみは少しずつ穏やかなものへと変わり、「本当に来てよかった」と心から思えました。
そして、お上人さんの説法の中で、とても心に残るお話がありました。
「本当の願いが叶ったとしても、叶ったら叶ったで、そこからまた新たな苦しみが始まることもあるのです。」
確かに、その言葉を聞いて、「確かに、その通りかもしれない」と思いました。
もし父に会いに行けていたとしても、きっと別の苦しみや葛藤が生まれていたのかもしれません。
なんと温かく、慈悲に満ちた仏様のお言葉なのでしょう。
その瞬間、「これで良かったのだ」と、自然に心が納得することができました。
お参りをお参りを終えた後は、再びいとこの家へ戻り、素朴でとても美味しい朝ごはんをご馳走になりました。

そして、最終日、いよいよ出発です。
しかし、博多に近づくにつれて車の数が一気に増えてきます。
「やっぱり大都市なんだな」と実感しながら、少し河川敷にも自転車を走らせました。

そして、いよいよゴールの宗像大社へ。
キラキラと光る海が見えてくると、長い間走り続けてきた疲れが、すっと吹き飛んでいくようでした。

なぜ、ゴールを宗像大社にしようと思ったのか。
きっかけは、一月に参加した台湾平和ライドへ向かう飛行機の機内誌でした。
そこに宗像大社の記事が載っていたのです。確か、乗馬体験について紹介する内容だったと思います。

宗像大社は古くから海上交通の安全を見守る神様として信仰されてきました。
海を越えて連れ去られた拉致被害者の方々が、再び無事に海を越えて故郷へ帰ることを祈るには、これほどふさわしい場所はない――そう思い、この地を旅のゴールに選びました。

境内にある神宝館も見学しました。
国宝に指定された数多くの奉献品が展示されており、中でも美しいガラスの器が印象に残っています。
そして、さて帰ろうと思ったら、夫からのLINEに気が付きました。
この扁額の写真を撮ってきてください、との事で、また駐輪していた場所から歩いて戻ったのでした。

そうそう、この扁額!お疲れさまでした。
その後は、東郷駅から電車に乗って、新幹線(のぞみ)で姫路まで。あっという間でした。
