湊川神社
大阪の阪急うめだのデパ地下で、仕事のご挨拶に持参する買い物をしながら、私は亡くなった義父の事を思い出していました。
義父は阪急百貨店に勤めていたそうですが、日本で初めて北海道物産展を企画して成功させたと、折に触れて話してくれていました。
「タラは北海道!後悔のないように!」と優しく、でも目は真剣で、笑いながら聞いていましたが大切なことなんだなと思ったものです。
賑わっているデパートで、義父のパワーにあやかりたいと思いつつ、義父の事を覚えている人がいるのだろうか。
そうなんとなく、空しい気持ちも拭えず、新しい仕事にぴったりと思った「黒船」という名前のカステラを買い求めました。
インバウンド向けなのです!
次の日は篠笛のお稽古で三ノ宮へ、周遊チケットだったので、帰りに行ったことがない湊川神社に立ち寄ることにしました。
良いお天気で境内は本当にからっと清々しく、気持ちの良い日でした。
湊川神社
御祭神は智・仁・勇の三徳を備え聖人と仰がれた南北朝時代の名将、楠木正成公です。
そして延元元年(1336)5月25日、湊川合戦の末、正成公をはじめご一族が殉節を遂げられた場所です。(国指定文化財史跡)
地元でお墓は大切にされていましたが、立派なお墓が建てられたのが約350年後、神社になったのが明治5年でさらに180年後・・・
びっくりするくらい、もの凄く後になって、ようやく神社になったのですね!
元禄五年、徳川光圀公が楠公墓碑「嗚呼忠臣楠子之墓」建立されました。
またもや元禄時代です!
天上には凄い天上絵があります。中央の「青竜」は、岡倉天心に学んだ南画の巨匠と呼ばれる福田眉仙、棟方志功の呼びかけで集まった絵の数々・・・圧巻です。
お隣にお社がありまして、恐る恐る寄ってみると梅の花!!天満宮でした。
めちゃくちゃ可愛い撫で牛です♡
御朱印に”女性の憧れ楠公夫人”のものがあったのでそちらをいただきました。
楠木正成の奥さんは久子様といって南江備前守正忠の妹だそうです。
もう何百年もというとんでもない年月が経っているので、情報が少ない様です。
嬉しいことに、私の母方の祖母の名も久子なのです!
湊川神社にお参りに来て思ったのは、神は忘れたりしないということだと思いました。
とんでもない年月というのも、宇宙にしたら一瞬なのでしょうか。
この神社にお参りに来ると、そういうことがわかって、昨日の空しさは消え去り、感謝とともに、やるぞー!という力が満ちてくるのがわかりました。