紙芝居作り
ツアーに使用するための資料を作っていましたが、資料だと面白くない。
もっと案内に合わせた絵を描いてもらって、そうだ、紙芝居にしよう!
はっきり覚えていないのですけれど、私には紙芝居が楽しかった記憶があるのですね。
絶対楽しいに決まっている。
そう思いついたけれど、最初は紙ベースではなく、タブレットでGoogleスライド表示でと思っていました。
だからイラストの比率が16:9なのです。このサイズは後から紙芝居にするのに苦労しました。
イラストはツアーのサイクリングマップを最初に作っていただいた、イラストレーターの相原みまこさんにお願いしました!
キュートでわかりやすい地図だったので、紙芝居もお願いすることに。
それで描いてもらった一枚目の絵を見てびっくり。なんだか懐かしい感じがするのです。
イメージをお伝えして、このお伝えするのがとても難しいのですが、納得いくまで描いて下さいました。
アイキャッチの画像は千姫が男山天満宮に祈るシーンです。
千姫の小径の側の小川には桜の花がリフレインしています。
城内の清潔さなど、こういう細かなところまで、とても綺麗です。
文章作成はさらに、かなり難しかったです。最初はイラスト5枚からのスタートです。
作った文章をちょっと大人相手に読んでみたら「ごめん、聞いてらいられない・・」と、文章が長いせいか半分も読まないうちに、断られる始末。
では播州弁ではどうかな?
私は播州弁が大好きなので親しみが湧きますが、德川のスーパーセレブの御姫様物語なので違和感が。
でも播州弁で千姫の気持ちを話す感じで作っていたら、思ったよりシンプルな感じで読みやすいものになりました。
もしかして大人向けの紙芝居があるかもと思って図書館に行くと、ありました✨
大人向け(高齢者施設用)の紙芝居がたくさん。
その中に「曽根崎心中」という紙芝居がありました。
私は結婚してしばらくの間、夫の両親の家業を手伝いに大阪まで通っていたのですが、そのビルが曽根崎にありました。
でも曽根﨑心中のお話は知らずにいたので、紙芝居を借りて帰り読んでみると、そんな事で心中したのか・・と悲しくなりました。
この心中があったのは、元禄時代です~。
近松門左衛門がこの心中を知ると早速物語にし、人形浄瑠璃や歌舞伎で上演されるようになりました。
でも、心中する人が増えるとの事で、江戸幕府は心中しようとした人に厳しい罰則を科し、上演も禁止したそうです。
私はこの紙芝居のおかげで紙芝居1シーンの大体の文字数を決めることができました。
面白いし、初回にしてはよく書けていましたよ
でも英語にしたらもっとシンプルになるかも。翻訳するのは難しいし、最初から英語で作ろう!
そうして、英語での紙芝居作りを始めたときに、世界紙芝居の日があることを知ったのです!
早速SNSに投稿して、チラシを作り、コミットメント、責任が伴う回帰不能点です。
インターネットという広い海の中から言葉という宝物を探すように、言いたいことにぴったりな言葉を探して、なんとか英語の文章にしました。まるでリトルマーメイドの様です。
ありがとう、宝物の使い方を教えてくれた先生とGoogle翻訳。しかもさらに美しい文章になっている。
It’s amazing!!
紙芝居は千姫について書かれた本を読んだり、姫路文学館、姫路城に訪れ、千姫について書かれているものなら何でも探しました。
ちゃんと実証があるもの、諸説いろいろあるもの、憶測も飛び交い、どうしようか迷いました。
誰も千姫の本当の顔さえも知らないのです。
「吉田御殿」これはバッシングでは!と思う映画や物語もあり驚きでした。(観てませんが・・・)
特に再婚前に満徳寺に入寺したかどうかという点はいろいろ書かれています。
私は男性が戦って社会を作ってこられた事に感謝と敬意を持っていますが、その陰で女性がまた人生をかけて魂を供養して救ってきたこともまた同じように尊敬に値すると思っています。
千姫は次の結婚が決まっていたので、入寺を疑われる原因になっているようです。
千姫が美しい美貌の持ち主であり、家康の孫として政治的な存在価値が高かったこと、そして私は千姫が誰からも好かれる優しいお人柄だったことも、結婚が早くなった要素にあると思います。
それから思いがけず姫路千姫顕彰会にも大変お世話になりました。
私は近所の公民館に黒田先生の「光る君へ」の講座を聴きに行って、姫路千姫顕彰会の存在を知りました。先生が会長をされています。
物語作成で行き詰まった時、その千姫顕彰会のFacebookで、千姫のお人形の写真を発見しました。
愛おしそうにわが子を抱く千姫のお人形を見て衝撃を受け、千姫も普通に一人の女性だったのだと改めて思いました。
紙芝居の枚数が少なかったので追加したかったのですが、この千姫が赤ちゃんを抱いているお人形を見てこの絵なしには話にならない!と思いました。
そして全体の絵の構成を見直し、文字数調整もあり、9枚になりました。
しかしまだどうしても千姫の気持ちが想像つかない・・黒田先生に「なぜ天満宮なのでしょうか!?」と訊いてみたところ、先生もなぜでしょうといいながら、あることを教えてくださいました。
身振りを入れて、千姫はこうぎゅっと尊位が創った仏像を抱きしめられていたと説明してくださった、その先生のご様子を見て、ハッとしました。
千姫が本当にありがたそうに、答えがみつかったと言わんばかりに、天神像を抱いている?
本当に悲しみの御姫様だったのか、そんな疑問がフツフツと湧いてきました。
千姫はいろんな場面で、自分は何の為に生まれてきたのだろうか、何ができるのだろうかと何度も考えられたことでしょう。
自分の道を探す中で(畏れ多いのですが)千姫と私は似たような体験をしているのではと思った時に
Breakthrough~ しました。
千姫は、様々な困難を乗り越え、この世で本当の幸せとはなにか、それを体験しているのです。
自分の道を探し、その先に答えがある。
その答えをなんというか・・・うまく日本語ででてこなかったのですが、
それは信仰の真髄 the very essence of faith 、英語で発見しました。これを人々は求めている。
千姫はご自身も政略結婚を強制されたのですが、時代に翻弄された、いろんな立場の女性に理解と愛情をもって接し、その時代の大名には叶わなかった恋愛結婚をすることが出来ました。
しかし思いがけず訪れた最大の不幸、子どもを失ったことに対して、前夫の呪いだといわれるのです。
姫路城では前の城主とその子も早く亡くなっているので占いが行われました。
占いの結果、前夫秀頼の呪いと言われるですが、この呪いに対しても、幼い時より手元にあった仏像が、呪いの神を鎮めた僧、比叡山延暦寺第十三代座主法性坊・尊意が彫ったものだったということに、涙が止まらなかったでしょう。
どんな時も神が側にいて、守り導いてくれている。
千姫が心から神にひれ伏した姿を・・・黒田先生の千姫愛が見せてくださいました。
それからお二人で、いろんな神社やお寺に寄進をしておられます。
高砂神社を現在の場所に戻したり、廣峯神社にも本殿修繕の寄進をされ、夫の病気平癒を祈願されたそうです。
しかし、叶わぬ事もあるのです。最愛の夫の忠刻公も亡くなってしまうのです。
神のなさることを信じる。信仰深かったといわれている千姫が、一生懸命生きてたどり着いたのは本当に神の存在を知り、委ねるという思いなのではと思いました。
この思いを英語にすると何と言うかなと探していたら、”Let it be” がぴったりだと思いました。英語って凄いなと思いました。
そして、千姫は自分の物語はきっと意味があり「女性が幸せになること、そして平和へと繋がっている」そう確信されたと思います。
様々な経験が大奥の女性達に尊敬され、頼りにされた千姫は、德川政権を支え、離婚したい女性を保護し、女性の権利確立のために尽力された、その恩恵を現代の私たちも受けています。
私の人生において、一人の女性として千姫の物語を詳しくお伝えできることは、本当に幸せなことだと思いました。
でも、もっと大きな幸せがこの先にあると信じています。
「the Tale of the Harima Princess」
優しく、ひとりひとりを大切にされる千姫は播磨姫君と呼ばれ、播磨藩の人々にとても愛され、やはり幸せの姫君です。
初めは「Himeji Princess」にしようと思っていましたが、意外と播磨について知らない人も多いことに気がついたし、海外の方に播磨をアピールする良い機会だと思ったのです。
もの凄く良いお話になったので、無料公開する予定です!